1. 問題の概要
1990年代から世界各地でミツバチが大量死しています。その現象は米国でCCD(colony collapse disorder=蜂群崩壊症候群)と名付けられました。日本でも2005年に岩手県でミツバチが700群ほど大量死してからこの問題が表面化しました。現在でも北海道、神奈川県、長崎県など全国的にミツバチ大量死が発生しています。その原因としてウイルス説、ダニ説、地球温暖化説、ストレス説、栄養失調説などさまざまな要因が絡まっているとされていますが、主な原因として注目されているのが、90年代から有機リン系農薬に替わり、新しく登場したネオニコチノイド系農薬です。ヨーロッパ諸国では、この農薬は農作物の種子殺菌に用いられることが多く、フランスやドイツ、イタリアなどでは、このネオニコチノイド系農薬の一部分について、とくに種子処理剤などへの用途が規制され始めています。日本では、ネオニコチノイド系農薬の使用が広がっており、農作物だけでなく、家庭用殺虫剤、松枯れ対策、建築用材など日常生活に溢れ始めていますが、規制はまだ何もなされていません。ネオニコチノイド系農薬のほかにも、フランスなどでミツバチ大量死の原因となったフィプロニルという農薬も、現在日本でもトンボ減少などとの関連が疑われていますが、ネオニコチノイド農薬とともに浸透性農薬として注目されています。広く生態系破壊への影響が危惧され、国民会議では、予防原則を適用して、それらの農薬が安全であるという証拠がでるまでは一時使用・販売中止することを国に求めて活動をしています。
2.これまでの活動
2009年7月:公開学習会「日本でなぜミツバチが減少しているのか -ゆたかな生態系を取り戻すために―」講師:鷲谷いずみ氏、藤原誠太氏、田中淳夫氏
9月:公開学習会「どうする!増え続ける浸透性農薬ネオニコチノイド」
講師:青山美子氏、平久美子氏
講師:青山美子氏、平久美子氏
11月:国民会議総会にて報告「ここまでわかったネオニコチノイド系農薬問題」水野玲子
2010年2月:「ネオニコ禁止を求める緊急政策提言」を民主党などに提出
4月:ネオニコ院内集会開催(衆議院議員会館)
7月: 公開学習会「ネオニコチノイド系農薬のミツバチ・生態系・人体への影響」
講師:久志冨士男氏、黒田洋一郎氏
講師:久志冨士男氏、黒田洋一郎氏
9月:北海道ネオニコ集会開催 道庁との話し合い 現地視察
10月:COP10への参加 ネオニコパンフ作成・配布(日本語2500,英語数百)
11月:福岡ネオニコ集会開催 JA,県農政課との話し合い 現地視察
その他:ネオニコ講演会(14-15回 神奈川、東京、福岡、岡山、茨城など)
ニュースレターにてネオニコ情報発信(57-64号)
海外情報収集・文献リスト作成など
ニュースレターにてネオニコ情報発信(57-64号)
海外情報収集・文献リスト作成など
12月:ネオニコチノイド戦略会議開催(有機農業家、生協、農薬専門家、市民団体など)が集まり、今後のネオニコチノイド問題への対策を議論しました。
*これまでの活動の成果と反省
・養蜂家、有機農業家、生協、市民団体、専門家、学会など多方面の団体や関係者がネオニコ問題の所在を知り関心が高まりました。
・残留基準の改定の問題が前進しそうになりましたが中断してしまいました。
・農水省もネオニコ問題への市民の関心を意識しはじめました。
・マスコミへの周知が不足しているといえます。
・残留基準の改定の問題が前進しそうになりましたが中断してしまいました。
・農水省もネオニコ問題への市民の関心を意識しはじめました。
・マスコミへの周知が不足しているといえます。
第1回政策提言「ネオニコチノイド農薬の使用中止等を求める緊急提言」
主な内容
① 原因究明調査の必要性 毒性研究の推進
② ネオニコ被害の実態調査
③ ネオニコ農薬の規制
④ 残留基準の強化
⑤ ネオニコ系 家庭用品への使用禁止
② ネオニコ被害の実態調査
③ ネオニコ農薬の規制
④ 残留基準の強化
⑤ ネオニコ系 家庭用品への使用禁止
3.今後の国民会議の取り組み
2011年度
・ネオニコ国際セミナー開催(シエラ・クラブなど)
・ネオニコ院内集会第2回目開催
・学習会・講演会など
・政策提言
・ネオニコ院内集会第2回目開催
・学習会・講演会など
・政策提言
第2:ネオニコ・フィプロニルに関する踏み込んだ提言
第3:有機リン・ネオニコを含む農薬政策への提言
第3:有機リン・ネオニコを含む農薬政策への提言
4.ネオニコ参考情報
▼ネオニコ文献リスト改訂版 2011.2
▼ネオニコ文献リスト改訂版 2010.12
▼平成23年度ネオニコチノイド研究会への委託研究の報告書 2013年11月24日
▼国民会議作成のパンフレット
3. 新農薬ネオニコチノイドが脅かす ミツバチ・生態系・人間 2012年11月
4. 新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間 2012年版
5. 新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間 日本語版
6.The Threat of Neonicotinoid Pesticides on Honeybees, Ecosystems, and Human
4. 新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間 2012年版
5. 新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間 日本語版
6.The Threat of Neonicotinoid Pesticides on Honeybees, Ecosystems, and Human
▼国民会議メンバーに2よるネオニコチノイド関連講演リスト
▼農薬問題・ネオニコチノイド関連ホームページ
□「環境汚染問題」渡部和男さんホームページ
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
□「環境らしんばん」
http://plaza.geic.or.jp/org/kikan_syosai.php3?serial=52
□ 反農薬東京グループホームページ
http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/
□農業情報研究所(WAPIC)
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/
▼ミツバチ問題
□ミツバチ助け隊
http://mitsubachi.org/
□ミツバチDVD制作実行委員会
http://blog.goo.ne.jp/mitubachisukue/e/dd3f73cecaa3f4ba844d0fb699212ba8
□藤原養蜂場
http://www.fujiwara-yoho.co.jp/
□銀座ミツバチプロジェクト
http://www.gin-pachi.jp/