- 日時:2007年3月3日午後1時30分~午後4時30分
- 講師:戸高恵美子氏(千葉大学環境健康フィールド科学センター助手)
まさのあつこ氏(『日本で不妊治療を受けるということ』(岩波書店)著者)
■■ 子供を取り巻く環境とリスクを減らす方法 ■■■■■■■■■■
戸高恵美子氏(千葉大学環境健康フィールド科学センター助手)
胎児期・小児期は、人の一生の中で感受性の高い時期です。卵子と精子が受精すると、ほんのわずかの「ゆらぎ」で正常な発達ができない場合があります。現在、日本では出生時点で1~2%、外見から判断できる先天異常が発生しています。原因は、遺伝的なものもありますが、ほとんどはわかっていません。
過去には、サリドマイドやジエチルスチルベストロール(DES)などの薬剤によって、胎児に先天異常が発生した例がありました。先天異常ではなくても、現在小学生の約3~4割が何らかのアレルギー疾患を持っており遺伝的な原因によらない環境由来の疾患が最近増加していると考えられます。
人の発生と先天異常の説明とともに、新たな取り組みである「環境改善型の予防医学」について紹介します。
■■ 知る人ぞ知るでは済まない不妊の話 ■■■■■■■■■■■■
まさのあつこ氏
(『日本で不妊治療を受けるということ』(岩波書店)著者)
10組に1組のカップルは不妊であるといわれている日本。しかし、不妊治療を受ける患者側にとって、実際の治療がどのようなものかは、ほとんど知られていません。患者への情報提供や心のケアが足りていないことなど、不妊治療をめぐる体制について、ご自身の不妊治療経験も交え、不妊治療のあるべき姿を考えます。