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「環境ホルモンによる生殖能力低下」(2022年10月4日)

  • 日時:2022年10月4日(火)午前10時30分~12時
  • 講師:シャナ・H・スワン博士 
    米国ニューヨーク州マウントサイナイ・アイカーン医科大学環境医学・公衆衛生学教授

内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)連続セミナー2回目は、男性の精子数の減少をはじめとする様々な生殖能力低下の影響を検証してきたシャナ・スワン博士の講演です。
スワン博士たち研究チームが2017年に発表した論文は、西欧諸国の男性の精子数が1973-2011年の間に50~60%減少したことを科学的データに基づき示したもので、注目を集めました。

その論文をもとに書いた「Count Down」(ステイシー・コリーノと共著)は米国でベストセラーになり、日本で「生殖危機」(野口正雄訳、原書房)として2022年1月に出版されました。

精子数の減少は、1990年代に環境ホルモン問題が初めて提起された当時から指摘され論争になってきた問題です。スワン博士は当初、懐疑的な立場から検証を始めたものの、やはり精子が1年で約1%の割合で減少し続けていることを明らかにしました。

さらに悪化しているのは精子数だけでなく、男性の勃起障害の発生率や、女性での流産率なども、同じ割合で増加し続けていることが指摘されています。

それら生殖能力低下の原因に、プラスチックに含まれるフタル酸エステル類やビスフェノール類、難燃剤、農薬などの化学物質にあることも、新しい研究で明らかにしてきました。博士は、これらの内分泌かく乱化学物質が、人類の未来を危険にさらしていると警告しています。

日本でも不妊が社会問題になっており、環境ホルモンの影響を再考する必要があるのではないでしょうか。
今回のセミナーでは、環境ホルモンの生殖系への影響について、主にお話し頂きました。

Posted in 国際市民セミナー